こんにちは、桐生(きりゅう)です。
家を買う時に必ず通るもの、
住宅ローンの審査
これってどんな事を審査しているか知っていますか?
実は、
○○銀行ではこういう審査基準がある!
というのは外部の人間では絶対に分からないのです。
考えてみたら社外秘だから当然ですよね。
しかし、
私や多くの人の経験から、
多くの場合こういった事が見られる、
条件として必要になってくる、
という予測はある程度出来ます。
ここでは、
そういったお話をさせていただきます。
●住宅ローンの審査って何を調べるの?
そもそもの話で、
住宅ローンの審査って何を調べられるか知っていますか?
簡単に言ってしまうと、
あなたに貸したお金をちゃんと返してくれるかどうか
です。
あなたも見ず知らずの人に簡単にお金を貸したりしませんよね。
金融機関もそれと同じで、
あなたという人を調べ、
ちゃんとお金を返してくれる信用できる人だな
と判断出来たらお金を貸してくれるのです。
こういった事から、
金融機関が調べるのは主にあなたの信用情報になります。
●住宅ローンで物件は担保になる
この信用情報ではあなた個人だけが調べられるわけではありません。
例えば、
あなたが今から買おうと思っている家
それも審査の対象になります。
なぜならば、
金融機関が心配するのはお金を返してくれなかった時のこと
金融機関はどうやって貸したお金を回収するかを考えます。
お金を返せないなら、
家を売ってお金に替えて回収しよう
そう考えるのです。
この事から、
売りやすい物件・価値のある物件の方が
貸してくれるお金の額が増える≒信用評価が高くなります。
●住宅ローンの仮審査期間はどれくらい?
住宅ローン審査は
仮審査(事前審査)と本審査
の2種類があります。
仮審査は1日~1週間程度
本審査は1週間~3週間程度
で結果が分かります。
仮審査は、
その名の通り「仮の」審査です。
簡単な書類や年収から計算される信用枠を見るだけで、
本審査に通しても良いかどうかを判断する審査、
という所が多いようです。
いくら仮審査に通っても本審査に通らなければ意味がありません。
また、
仮審査は物件の売買契約をする前に通す必要があります。
流れとしては、
まず何件か見学をして、
ちょっとでも良かったら
住宅ローンの仮審査を出します。
買うという意思決定をする前にですよ!
仮審査が通ったら、
売買契約の締結に進みます。
これにはいくつか理由がありますが、
その中の一つに、
実務的には物件の売買契約を締結するためには、
仮審査を通っておくのが必要条件だからです。
●住宅ローン本審査の内容はどんなもの?
住宅ローンの本審査に関しては、
いよいよ個人の情報の精査が本格的になる金融機関が多い。
個人の信用情報が調べられたり、
詳しい物件の情報、
構造や契約書のコピーなども必要になります。
店舗のある金融機関では、
審査申込時に原本を持っていくと、
その場で店舗の方がコピーしてくれます。
一方で、
いわゆるネットバンクだと、
全て自分でコピーやPDFにして、
送付する必要があります。
両方経験しましたが、
全て自分でやるのって、
慣れていないこともあり、かなり大変でした!
また、
仮審査(事前審査)が数日で終わるのに対して、
本審査が1~3週間かかる事からも、
より厳しく内容を見られているという事になります。
●住宅ローン審査でいう属性って何だ?
ところで、
住宅ローン審査での「属性」とは何のことか知っていますか?
簡単に言うと、
あなたの年齢や年収、職業、職歴、などの個人の情報です。
住宅ローン審査で見られるのは属性の安定性。
つまりは、
あなたがどれだけ安全にお金を返してくれそうかです。
それを把握することで、
どういう人が有利なのかが見えてきて、
対策をすることが出来るようになりますよ。
ただ、よくある質問で、
住宅ローン審査にはどれ位の属性で通りますか?
というのがあります。
これには非常に答えづらいです。
なぜなら、
どんな家を買うのかにも左右されるからです。
駅チカ新築5000万円のマンション
と
駅から徒歩20分の5000万円の庭付き戸建て
と
特急の停まる駅から徒歩10分の5000万円新築分譲戸建て
これら同じ5000万円の販売価格でも、
住宅ローン審査における銀行の評価は違います。
あなたの属性にもそれが影響があるのです。
●住宅ローンの審査に必要な勤続年数は何年?
多くの場合、
今の職場に3年位の勤務期間が必要と言われています。
3年未満だと審査の対象にならないという場合もあるようです。
しかし、
最近は1年であったり、不問である場合もあります。
実際に私も、
住宅ローン審査を出した段階では
勤務期間は10ヶ月でした。
住宅ローンの実行時(実際の借入の時)には
1年を越えていたので、
どちらが審査時の評価になったのかはわかりませんが。
いずれにせよ、
色々な事情はあると思いますが、
家を買いたいと思っている間は、
転職などをせずに勤務期間を伸ばすようにした方が良い
と言えます。
●住宅ローンでクレジットカードキャッシング枠の影響は?
住宅ローンの審査で不利になると言われているものの一つに、
クレジットカードのキャッシング枠
があります。
実際にお金を借りていれば、
その分お金を貸してくれる枠が減るというのは分かりますよね。
しかし、
キャッシングをしていなくても、
キャッシング枠があるだけで、
お金を借りているのと同様であるとみなす金融機関もあります。
これは、
お金をいつでも借りれる状況にあると
年収に対しての返済割合が高くなる状態になりやすい。
そうより安全に判断しているのです。
クレジットカードは、
普段遣いの数枚を除いて、
住宅ローン審査の前には解約しておいた方が無難ではあります。
●車を持っていると住宅ローンの審査に不利?
車を持っている事自体は、
住宅ローンの審査で不利に働く事はありません。
不利になる可能性があるのは、
車のローン残高がある場合です。
ローン審査では、
他に借入金があるかどうかは厳しく見られる部分です。
私は不動産仲介業者に、
「携帯電話の割賦料金(数万円)を一括返済出来ますか?」
と聞かれました。
その数万円でも審査結果が変わる事ありえるという事です。
場合によっては、
車を手放すなり安い車に乗り換える必要があるかもしれません。
●住宅ローンが借り入れできない原因は何?
住宅ローン審査に通らない
私も何度も経験しました。
それには様々な原因があり、
なぜ落ちたかは誰にも教えてもらえません。
自分で検証する必要があります。
正直な所、
金融機関による審査内容の違いが大きい
と感じています。
私の場合は、
以前検討していた家では、
審査が通りやすいと言われているフラット35の審査が通らなかった。
その一方で、
1ヶ月後に出した今の家は、
地方銀行とネットバンクの2行に審査が通った。
という事があります。
審査に出した家が違うので、
その影響も少なからずあるのでしょう。
どの金融機関がどんな事項を重視して、
審査をしているかはわかりません。
なので、
出来る限りの努力はやって然るべきなのです。
●家は年収の何倍までにするべきか。
一般的には年収の5倍まで
が安全と言われています。
しかし実際には、
年収の7~8倍位まで金融機関は貸してくれる事があります。
これは、
貸してくれる=必ず返せる見込みがある
という訳ではありません。
返せなくても、
家を担保にする事で貸したお金の回収が見込める
という事です。
似ているようですが、
主体となる側が違うので注意してください。
我が家も、
私個人で言えば約8倍ほどの借入額になっています。
今は妻の収入もあるので助かっていますが、
借入時よりも年収を上げるなどして、
返済率を下げるようにしています。
●住宅ローンの借入金額を審査通過後に変更することは可能?
これは、
借入額を減らす場合と、
借入額を増やす場合で手続きが違います。
借入額を減らす場合は、
簡単な書類の提出だけ。
条件の緩和になるので、
否認される事はほぼ無く、
最悪の場合、
借入実行時に金額の変更をすることも可能なようです。
借入額を増やす場合は大変です。
もう一度審査のやり直しになるから。
私も本審査通過後に、
別の金融機関に少し多めの借入額で審査を出しました。
その金融機関の審査も通ったので、
始めに通った金融機関に、
借入額を100万円増やしたいと交渉したのです。
追加の書類提出は、
申込用紙の修正だけでした。
審査期間は1週間程度でしたので、通常よりも短かったです。
金利が0.05%上がりましたが、
審査は無事通りました。
ここで否認されると住宅ローンの借入自体できなくなるので、
他に住宅ローン審査が通っている事が、
交渉における最低条件と言えるでしょう。
●住宅ローンの審査を通るには!
住宅ローン審査を通るには、
年収が高く、
安定した仕事についており、
勤務期間も長く、
他に借入が無く、
クレジットカードのキャッシング枠も無く、
頭金を多く出せるだけの貯蓄があり、
もしもの時に売りやすい物件を選ぶ。
と良いという事を見てきました。
この全てを満たすような事が出来ますか?
おそらく全てを満たすことは出来ないでしょう。
では、どうしたら良いのでしょうか。
やれることを一つずつやるしかないのです。
家を買うのは長期戦です。
先程あげた条件も、
一朝一夕で築き上げれるものではありません。
家が欲しいと思ったら、
今のご自身の現状を冷静に見て、
何が足りないか、
どうしたら改善出来るか、
長期計画を立てる事が大切です。
●住宅ローン審査内容の本当のところは・・・・
ここまで住宅ローン審査について様々な事を述べてきました。
しかし、
冒頭でも述べたように、
住宅ローン審査の内容や評価基準について、
本当の事を知っているのは誰もいません。
これは現役の銀行行員でも同じです。
審査内容は機密事項ですから。
あくまでも、
こうした方が良いと言われている事柄をまとめただけです。
とは言え、
それほど的を外した事を言っていたつもりもありません。
なぜなら、
自分が人にお金を貸すときにどんな人になら貸せるのか。
その人物像と金融機関が貸しても良いと判断する人物像、
その2つに大きな違いはないと思います。
「安全性」
これが一つ共通したキーワードになっています。
他の人から、
お金を貸しても大丈夫、
そう思われるような人物像に近づけていくことが重要、
これが住宅ローン審査突破における私の回答です。
あなたが心から
「この選択をして良かった」
と思える未来を迎えることを心から願っています。