こんにちは、桐生(きりゅう)です。
マンションが欲しいと思っている、そこのあなた!
そして、マンションをご購入された、そっちのあなた!
マンションについてどの程度ご存知ですか?
一言でマンションと言っても、
いわゆる新築物件と中古物件と大きく2つに分けられますし、
更に細かく立地や設備、施工会社などによっても分けられます。
同じように見えたとしても、その外観や構造、築年数、価値など同じものは一つとしてありません。
物件選びの際には、
自分と家族がどのようなものを望んでいるのか、
どんな設備があったら便利なのか、
マンションの場合住宅ローン以外にどんな費用がかかるかなど、
購入前に確認し、知っておくべきことがあります。
既にマンションを購入された方は、
マンションを維持・管理していくには、住人同士の協力が不可欠です。
そのためには、どんな事に注意していかなければならないか、
こういった事を知っておくのはとても大切です。
●新築マンションと中古マンションって何が違う?
まず始めに新築と中古のマンションって何が違うのか分かりますか?
新築は出来たばっかりで、
中古は誰かが住んだことがある物件でしょ。
って思いますよね。
間違いでは無いのですが、
一度も人が住んだことのない物件はずっと新築物件なんですか?
居住の実績が無くても、
おおよそ築年数が3年を超えると、全て中古物件の表記になるようです。
そういった物件は人が住んでいないので、傷んでおらず綺麗なので割安感があります。
しかし、人が住まないにはそれなりの理由があります。
これは中古物件全てにも言えますし、
新築の売れ残りの物件にも言えますが、
なぜこの物件が現在残っているのか調べる事はとても大切です。
●分譲マンションの防犯はどうなっている?
分譲マンションの防犯対策は様々です。
新しいマンションであれば、
オートロックや防犯カメラ、24時間体制の管理人というのが
多くなっています。
少し古いところだと、
オートロックはあっても防犯カメラが無かったり、
管理人が日中だけというのもかなりあります。
設備を整えようとするのであれば、
総会で決議をする必用があります。
もっとも、一番の防犯は、
マンションの住人同士が普段から、
挨拶などコミュニケーションを図り、
団結力を強くしていることです。
●マンションの角部屋は価値が高い?
賃貸でも分譲でもマンションで人気のあるのは、角部屋です。
人気がある≒市場価値が高い
となります。
ただし、
市場価値=個人の価値
ではありません。
人気のある部屋・マンションが、
必ずしもあなたに合った物件であると限りません。
角部屋のメリットとしては、
・採光面が多い
・換気がしやすい
・隣接する部屋が少ないので生活音が少ない
・玄関前を人が通らないのでプライベートが守られやすい
このような点があります。
角部屋の特徴をしっかりと把握し、
本当に自分に合っているかどうか、
自分の望む生活が出来るのかどうか
を先に見極める必要があります。
●マンションの中部屋のメリットとは?
角部屋以外の部屋を中部屋と言います。
先程見たように、
角部屋には様々なメリットがあります。
それでは、
中部屋にはメリットはないのでしょうか?
もちろんそんな事はありません。
むしろ、中部屋の方が大きなメリットがあると、
私は感じています。
最も大きなメリットは、生活費が安くなるということです。
角部屋が部屋そのものの値段も高く、
光熱費や固定資産税などのランニングコストも高くなりがちです。
中部屋は反対にそれらが安いという特長があります。
部屋代だけでなく、光熱費も抑えられるというのは意外と知られていないメリットです。
角部屋と中部屋のメリット・デメリットは、
それぞれ反対の関係があると言えます。
●マンションの角部屋と中部屋の価格差
それでは、
角部屋と中部屋では価格差がどれ位あるでしょうか?
角部屋は市場価値が高いので、
当然売買の価格も高くなります。
新築の場合、
同じフロアでも中部屋と角部屋では数百万円の差があります。
一方で中古物件だと新築ほどの価格差はありません。
これは、築年数や経年劣化などの評価によるところが大きくなり、
角部屋と中部屋の構造そんもの価値の差が少なくなっている事があります。
●マンションで毎月支払うものは何がある?
マンションには住宅ローンとは別に、
毎月支払うものがあります。
代表的なもので、
・修繕積立金
・管理費
・駐車場代
があります。
どれも、
マンションの維持管理には欠かせないものです。
また、
毎月ではないですが支払う必要のあるものに、
・町内会費
・駐輪場代
などがあります。
これらは、ひと月あたりは数百円と安いので、
3~6ヶ月に一度の徴収となっているケースが多いです。
これ以外に注意しなければならないのが、
固定資産税です。
毎年1月1日時点で固定資産を保有していると、
支払いの義務が生じます。
4~6月に納付書が送付されてきて、
4回に分けて納付が可能です。
●修繕積立金が値上げしたり足りなくなるのはなぜ?
マンションを買って数年すると、
修繕積立金が値上げされる場合があります。
それはなぜでしょうか。
多くのマンションは、
10~13年目で1回目の大規模修繕が行われます。
最初にしっかりとした計画を立てていたとしても、
今の時代、
数年後の社会情勢や経済状況を正確に予測するのは難しいです。
現に、
今は人件費や材料費の高騰により、
マンションそのものの値段も上がっています。
それを正確に予測し、
最初から修繕積立金を適正に徴収する、
そんなマンションはどれ位あるのでしょうか?
恐らく皆無ではないでしょうか。
高騰の予測はしていても、
最初から修繕積立金が高くては買い手が中々付かないため、
数年後から計画的に値上げをして帳尻を合わせるというのが、
ほとんどでしょう。
では、
高騰を予測できず、
途中で修繕積立金が足りなくなったらどうなると思いますか?
毎月の修繕積立金が値上げされるか、
一時金で数十万円の徴収が行われる事になります。
●マンション管理費の値上げはありうるのか?
修繕積立金が値上げされる場合について見ましたが、
同じ様に毎月徴収されている管理費は、
値上げの可能性はないのでしょうか?
どのマンションでも今後上る可能性は高い
そう思っておいて下さい。
これは、
マンション管理人の人件費の高騰が主な要因として予測されます。
なぜそう予測されるかというと、
背景には人材不足があげられます。
マンション管理人は、
かつては会社を定年退職された方の再就職先として人気でした。
昔は管理人といっても24時間体制ではなく、
朝の清掃だけなど短時間勤務で良かったからです。
しかし、
定年の年齢が引き上げられ体力的にキツくなり、
管理の長時間化が進んだ事により
敬遠されるようになってきたというのが背景の一つになります。
管理会社側も住人に対して、
やる人間が少なくなれば、管理費を上げなければ管理を辞める、
という交渉に繋がります。
●マンションの駐車場は種類によって値段が違う
マンションの場合、
車を保有していると、
多くの場合で駐車場代がかかります。
・立体自走式
・立体機械式
・平置式
の3種類に大別できます。
それぞれにメリット・デメリットがありますが、
今あげた順に、
駐車料金が高くなる傾向にあります。
同じマンションでも、
複数の駐車場の種類がある場合もあり、
数千円~3万円程度と差がかなりあります。
また、
駐車場代も値上げの話とは無縁ではありません。
基本的に駐車場代は駐車場の維持管理に使われますが、
駐車場に空きがある場合、
管理代が足りなくなる可能性があります。
その場合、
単純に駐車場代の値上げがされるか、
駐車場の使用の有無関係なしに管理費から補填される事になります。
●分譲マンションの駐車場代や管理費を滞納するとどうなる
これまで見てきた通り、
管理費や修繕積立金は数年毎に値上がりしていきます。
駐車料金も値上げの可能性は否定できません。
そうなると、
当然支払いが厳しくなる家庭も出てきます。
それが滞納が始まるきっかけにもなります。
毎月の支払いを滞納する家庭があっても
しばらくはどうもなりません。
その区分所有者に滞納金がたまっていくだけです。
その区分所有者が部屋を売却した場合、
買った人に滞納金の請求が行くことになるので、
中古物件を買おうと思っている人は注意が必要ですが。
滞納が続くと他の区分所有者にも影響が出てくる場合があります。
特に修繕積立金は、
大規模修繕をするために必ず必要なお金です。
足りなければ、
その補填をマンションの住人全員で負担する事になります。
支払いを拒否すれば、
最悪大規模修繕そのものが出来ないという事態に陥ってしまいます。
●マンションの地震対策とそのメリット・デメリットは?
マンションそのものの地震対策についてご存知ですか?
マンションには耐震構造、免震構造、制震構造という3種類の、
地震対策の構造を持っています。
それぞれの特徴を見てみましょう。
耐震構造とは、
壁や柱を強化したり、補強材を入れることで、
建物そのものを堅くして振動に対抗する構造です。
簡単に言うと、
固くして壊れにくくする作りにしたという事です。
□メリット
工費が安く済む
■デメリット
地震の揺れ自体を軽減しない為、建物にダメージが残る。
免震構造とは、
建物と地面の間に免震装置を設置。
建物を地面から絶縁して、振動を伝えない。
イメージ的には巨大なバネを建物の下に設置して、
揺れをバネに吸収してもらうような感じです。
2018年10月に大手メーカーであるKYBが、
データ偽装をしていたことが発覚し話題になったので、
ご存知の方も多いと思います。
□メリット
建物そのものへのダメージが少ない
建物が地面と直接触れていないので、揺れそのものを軽減できる。
■デメリット
免震装置は高価で交換・メンテナンスが大変
制震構造とは、
建物内にダンパーと呼ばれる振動軽減装置を設置し、
建物そのものが耐えるのではなく、
地震のエネルギーを吸収する構造。
□メリット
建物そのものへのダメージが少ない
免震装置に比べ低価格
■デメリット
建物の構造そのものに装置を組み入れる為、建築時に設置が必要。
構造計算が難しくなる。
●マンションの高層階は窓に注意
マンションの高層階は人気です。
タワーマンションだと上階にいくほど、
高いステータスになるそうです。
それでは、高層階で注意すべきことはないのでしょうか?
注目すべきは窓です。
多くの場合、
上階は窓が開きません。
開いたとしても、
換気用にほんの少しだけです。
これは転落防止などいくつかの理由がありますが、
一番は
「そもそも窓を開けられる環境でない」
ということがあります。
どういう事かと言うと、
風が強すぎて窓を開けると危険なのです。
地上では無風に感じても、
階数が高ければ高いほど風が強くなって行きます。
地上20階を超えたあたりで、
日常的に窓を開けるのは困難になってくるでしょう。
●マンションでエレベーターの適正台数はどれ位?
マンションの高層階で他に問題になりやすいのが、
エレベーターです。
マンションのエレベーターの適正台数は、
住戸50戸当たり1台とされています。
実際にその適正台数を備えたマンションがどの程度あるのか
という問題なりますが、
それほど多くはないというのが実感です。
以前私が見学に行った、ある中古マンションは、
総戸数約360戸で地上15階建てでした。
単純計算で1フロアに24戸あります。
1フロアを3~5戸位で区切りそれらの部屋専用のエレベーター
という運用にしていました。
非常に便利で合理的な運用に見えます。
しかし、
エレベーターは平均的な4戸×15階=60戸に1台という事になります。
これでも適正台数以下の運用になってしまっています。
他に見学に行った所でも、
総戸数72戸の8階建てのマンションではエレベーターは1台だけ
というのも普通でした。
これが、
地上何十階もあるようなタワーマンションではもっと顕著で、
1フロアの部屋数=エレベーターの台数
にならないといけないはずですが、
そんなマンションは存在しません。
そういった事まで考えて、
マンションの高層階は考えなければなりません。
●マンションの資産価値は階数によって違う?
一般的にマンションの高層階の方が人気です。
人気がある≒市場価値が高いと言えるので、
基本的には高層階の方が資産価値が高いと言えます。
平成29年度に固定資産税の計算方法に変更がありました。
これまでは、
マンションの固定資産評価額は、
マンションそのものの価値を総戸数で割っただけのものでした。
これが、
階数が上がることに、
一定の割合の補正率が付加される事になりました。
言い換えれば、
高層階ほど資産価値が高い事を国が認めた
という事になります。
しかし、
個人の価値観は人それぞれです。
資産価値が高い=あなたに合った物件
ではないのです。
大切なのは、
このブログの中で何度もお話をさせていただいていますが、
家を買う前に、
あなたとあなたの大切な人の優先順位を決める事です。
そのすり合わせこそが、
本当に自分たちに合った価値の高い家につながります。
●マンションの総会は何を決議する所?
マンションは集団生活です。
同じ建物の中で、
各自の専有部分はある程度自由に出来ますが、
共有部分に関しては、
必ず区分所有者の一定の同意がいります。
総会では重要度によって
・普通決議
・特別決議
の2つの決議が採決されます。
特別決議は最低でも議決権の4分の3以上の賛成が必要な、
マンションにとって重要な
・管理規定の変更等
・共用部分等の変更
・建物の立替
などが決議の一例になります。
特別決議以外は全て普通決議になります。
●マンションの総会の議決権は一人何票あるの?
議決権についてですが、
区分所有者は1戸につき1票の議決権を保有しています。
仮に同じマンション内で3戸所有している場合には、
議決権は3票になります。
この場合で、
もし2戸を賃貸に出している場合はどうなると思いますか?
実際に住んでいる借り主には議決権はありません。
区分所有者が3票持つことに変わりはないのです。
住んでいるかどうかではなく、
所有権が誰にあるかで議決権は決定されます。
これが分譲賃貸の怖い所でもあるのですが、
実際に住んでいる人の意見が総会で反映されるのではない、
と言えます。
共有部分で何か困ったことがあっても、
借りているだけでは、
総会に参加し意見を出すことも出来ないのです。
●最後に
これまで見てきた通り、
一言「マンション」と言っても様々ですし、
考える所は思った以上に多いのではないでしょうか?
購入までもハードルがいくつもありますが、
マンションを維持管理し続けるのはとても大変なことです。
特に規模が大きくなればなるほど、
区分所有者の意見を一致させるのが難しくなります。
こういった事は仲介業者や売主はほとんど教えてくれません。
マンション購入時にはこういった所にも目を向けてください。
あなたが心から
「この選択をして良かった」
と思える未来を迎えることを心から願っています。
こんにちは、桐生(きりゅう)です。
マンションが欲しいと思っている、そこのあなた!
そして、マンションをご購入された、そっちのあなた!
マンションについてどの程度ご存知ですか?
一言でマンションと言っても、
いわゆる新築物件と中古物件と大きく2つに分けられますし、
更に細かく立地や設備、施工会社などによっても分けられます。
同じように見えたとしても、その外観や構造、築年数、価値など同じものは一つとしてありません。
物件選びの際には、
自分と家族がどのようなものを望んでいるのか、
どんな設備があったら便利なのか、
マンションの場合住宅ローン以外にどんな費用がかかるかなど、
購入前に確認し、知っておくべきことがあります。
既にマンションを購入された方は、
マンションを維持・管理していくには、住人同士の協力が不可欠です。
そのためには、どんな事に注意していかなければならないか、
こういった事を知っておくのはとても大切です。
●新築マンションと中古マンションって何が違う?
まず始めに新築と中古のマンションって何が違うのか分かりますか?
新築は出来たばっかりで、
中古は誰かが住んだことがある物件でしょ。
って思いますよね。
間違いでは無いのですが、
一度も人が住んだことのない物件はずっと新築物件なんですか?
居住の実績が無くても、
おおよそ築年数が3年を超えると、全て中古物件の表記になるようです。
そういった物件は人が住んでいないので、傷んでおらず綺麗なので割安感があります。
しかし、人が住まないにはそれなりの理由があります。
これは中古物件全てにも言えますし、
新築の売れ残りの物件にも言えますが、
なぜこの物件が現在残っているのか調べる事はとても大切です。
●分譲マンションの防犯はどうなっている?
分譲マンションの防犯対策は様々です。
新しいマンションであれば、
オートロックや防犯カメラ、24時間体制の管理人というのが
多くなっています。
少し古いところだと、
オートロックはあっても防犯カメラが無かったり、
管理人が日中だけというのもかなりあります。
設備を整えようとするのであれば、
総会で決議をする必用があります。
もっとも、一番の防犯は、
マンションの住人同士が普段から、
挨拶などコミュニケーションを図り、
団結力を強くしていることです。
●マンションの角部屋は価値が高い?
賃貸でも分譲でもマンションで人気のあるのは、角部屋です。
人気がある≒市場価値が高い
となります。
ただし、
市場価値=個人の価値
ではありません。
人気のある部屋・マンションが、
必ずしもあなたに合った物件であると限りません。
角部屋のメリットとしては、
・採光面が多い
・換気がしやすい
・隣接する部屋が少ないので生活音が少ない
・玄関前を人が通らないのでプライベートが守られやすい
このような点があります。
角部屋の特徴をしっかりと把握し、
本当に自分に合っているかどうか、
自分の望む生活が出来るのかどうか
を先に見極める必要があります。
●マンションの中部屋のメリットとは?
角部屋以外の部屋を中部屋と言います。
先程見たように、
角部屋には様々なメリットがあります。
それでは、
中部屋にはメリットはないのでしょうか?
もちろんそんな事はありません。
むしろ、中部屋の方が大きなメリットがあると、
私は感じています。
最も大きなメリットは、生活費が安くなるということです。
角部屋が部屋そのものの値段も高く、
光熱費や固定資産税などのランニングコストも高くなりがちです。
中部屋は反対にそれらが安いという特長があります。
部屋代だけでなく、光熱費も抑えられるというのは意外と知られていないメリットです。
角部屋と中部屋のメリット・デメリットは、
それぞれ反対の関係があると言えます。
●マンションの角部屋と中部屋の価格差
それでは、
角部屋と中部屋では価格差がどれ位あるでしょうか?
角部屋は市場価値が高いので、
当然売買の価格も高くなります。
新築の場合、
同じフロアでも中部屋と角部屋では数百万円の差があります。
一方で中古物件だと新築ほどの価格差はありません。
これは、築年数や経年劣化などの評価によるところが大きくなり、
角部屋と中部屋の構造そんもの価値の差が少なくなっている事があります。
●マンションで毎月支払うものは何がある?
マンションには住宅ローンとは別に、
毎月支払うものがあります。
代表的なもので、
・修繕積立金
・管理費
・駐車場代
があります。
どれも、
マンションの維持管理には欠かせないものです。
また、
毎月ではないですが支払う必要のあるものに、
・町内会費
・駐輪場代
などがあります。
これらは、ひと月あたりは数百円と安いので、
3~6ヶ月に一度の徴収となっているケースが多いです。
これ以外に注意しなければならないのが、
固定資産税です。
毎年1月1日時点で固定資産を保有していると、
支払いの義務が生じます。
4~6月に納付書が送付されてきて、
4回に分けて納付が可能です。
●修繕積立金が値上げしたり足りなくなるのはなぜ?
マンションを買って数年すると、
修繕積立金が値上げされる場合があります。
それはなぜでしょうか。
多くのマンションは、
10~13年目で1回目の大規模修繕が行われます。
最初にしっかりとした計画を立てていたとしても、
今の時代、
数年後の社会情勢や経済状況を正確に予測するのは難しいです。
現に、
今は人件費や材料費の高騰により、
マンションそのものの値段も上がっています。
それを正確に予測し、
最初から修繕積立金を適正に徴収する、
そんなマンションはどれ位あるのでしょうか?
恐らく皆無ではないでしょうか。
高騰の予測はしていても、
最初から修繕積立金が高くては買い手が中々付かないため、
数年後から計画的に値上げをして帳尻を合わせるというのが、
ほとんどでしょう。
では、
高騰を予測できず、
途中で修繕積立金が足りなくなったらどうなると思いますか?
毎月の修繕積立金が値上げされるか、
一時金で数十万円の徴収が行われる事になります。
●マンション管理費の値上げはありうるのか?
修繕積立金が値上げされる場合について見ましたが、
同じ様に毎月徴収されている管理費は、
値上げの可能性はないのでしょうか?
どのマンションでも今後上る可能性は高い
そう思っておいて下さい。
これは、
マンション管理人の人件費の高騰が主な要因として予測されます。
なぜそう予測されるかというと、
背景には人材不足があげられます。
マンション管理人は、
かつては会社を定年退職された方の再就職先として人気でした。
昔は管理人といっても24時間体制ではなく、
朝の清掃だけなど短時間勤務で良かったからです。
しかし、
定年の年齢が引き上げられ体力的にキツくなり、
管理の長時間化が進んだ事により
敬遠されるようになってきたというのが背景の一つになります。
管理会社側も住人に対して、
やる人間が少なくなれば、管理費を上げなければ管理を辞める、
という交渉に繋がります。
●マンションの駐車場は種類によって値段が違う
マンションの場合、
車を保有していると、
多くの場合で駐車場代がかかります。
・立体自走式
・立体機械式
・平置式
の3種類に大別できます。
それぞれにメリット・デメリットがありますが、
今あげた順に、
駐車料金が高くなる傾向にあります。
同じマンションでも、
複数の駐車場の種類がある場合もあり、
数千円~3万円程度と差がかなりあります。
また、
駐車場代も値上げの話とは無縁ではありません。
基本的に駐車場代は駐車場の維持管理に使われますが、
駐車場に空きがある場合、
管理代が足りなくなる可能性があります。
その場合、
単純に駐車場代の値上げがされるか、
駐車場の使用の有無関係なしに管理費から補填される事になります。
●分譲マンションの駐車場代や管理費を滞納するとどうなる
これまで見てきた通り、
管理費や修繕積立金は数年毎に値上がりしていきます。
駐車料金も値上げの可能性は否定できません。
そうなると、
当然支払いが厳しくなる家庭も出てきます。
それが滞納が始まるきっかけにもなります。
毎月の支払いを滞納する家庭があっても
しばらくはどうもなりません。
その区分所有者に滞納金がたまっていくだけです。
その区分所有者が部屋を売却した場合、
買った人に滞納金の請求が行くことになるので、
中古物件を買おうと思っている人は注意が必要ですが。
滞納が続くと他の区分所有者にも影響が出てくる場合があります。
特に修繕積立金は、
大規模修繕をするために必ず必要なお金です。
足りなければ、
その補填をマンションの住人全員で負担する事になります。
支払いを拒否すれば、
最悪大規模修繕そのものが出来ないという事態に陥ってしまいます。
●マンションの地震対策とそのメリット・デメリットは?
マンションそのものの地震対策についてご存知ですか?
マンションには耐震構造、免震構造、制震構造という3種類の、
地震対策の構造を持っています。
それぞれの特徴を見てみましょう。
耐震構造とは、
壁や柱を強化したり、補強材を入れることで、
建物そのものを堅くして振動に対抗する構造です。
簡単に言うと、
固くして壊れにくくする作りにしたという事です。
□メリット
工費が安く済む
■デメリット
地震の揺れ自体を軽減しない為、建物にダメージが残る。
免震構造とは、
建物と地面の間に免震装置を設置。
建物を地面から絶縁して、振動を伝えない。
イメージ的には巨大なバネを建物の下に設置して、
揺れをバネに吸収してもらうような感じです。
2018年10月に大手メーカーであるKYBが、
データ偽装をしていたことが発覚し話題になったので、
ご存知の方も多いと思います。
□メリット
建物そのものへのダメージが少ない
建物が地面と直接触れていないので、揺れそのものを軽減できる。
■デメリット
免震装置は高価で交換・メンテナンスが大変
制震構造とは、
建物内にダンパーと呼ばれる振動軽減装置を設置し、
建物そのものが耐えるのではなく、
地震のエネルギーを吸収する構造。
□メリット
建物そのものへのダメージが少ない
免震装置に比べ低価格
■デメリット
建物の構造そのものに装置を組み入れる為、建築時に設置が必要。
構造計算が難しくなる。
●マンションの高層階は窓に注意
マンションの高層階は人気です。
タワーマンションだと上階にいくほど、
高いステータスになるそうです。
それでは、高層階で注意すべきことはないのでしょうか?
注目すべきは窓です。
多くの場合、
上階は窓が開きません。
開いたとしても、
換気用にほんの少しだけです。
これは転落防止などいくつかの理由がありますが、
一番は
「そもそも窓を開けられる環境でない」
ということがあります。
どういう事かと言うと、
風が強すぎて窓を開けると危険なのです。
地上では無風に感じても、
階数が高ければ高いほど風が強くなって行きます。
地上20階を超えたあたりで、
日常的に窓を開けるのは困難になってくるでしょう。
●マンションでエレベーターの適正台数はどれ位?
マンションの高層階で他に問題になりやすいのが、
エレベーターです。
マンションのエレベーターの適正台数は、
住戸50戸当たり1台とされています。
実際にその適正台数を備えたマンションがどの程度あるのか
という問題なりますが、
それほど多くはないというのが実感です。
以前私が見学に行った、ある中古マンションは、
総戸数約360戸で地上15階建てでした。
単純計算で1フロアに24戸あります。
1フロアを3~5戸位で区切りそれらの部屋専用のエレベーター
という運用にしていました。
非常に便利で合理的な運用に見えます。
しかし、
エレベーターは平均的な4戸×15階=60戸に1台という事になります。
これでも適正台数以下の運用になってしまっています。
他に見学に行った所でも、
総戸数72戸の8階建てのマンションではエレベーターは1台だけ
というのも普通でした。
これが、
地上何十階もあるようなタワーマンションではもっと顕著で、
1フロアの部屋数=エレベーターの台数
にならないといけないはずですが、
そんなマンションは存在しません。
そういった事まで考えて、
マンションの高層階は考えなければなりません。
●マンションの資産価値は階数によって違う?
一般的にマンションの高層階の方が人気です。
人気がある≒市場価値が高いと言えるので、
基本的には高層階の方が資産価値が高いと言えます。
平成29年度に固定資産税の計算方法に変更がありました。
これまでは、
マンションの固定資産評価額は、
マンションそのものの価値を総戸数で割っただけのものでした。
これが、
階数が上がることに、
一定の割合の補正率が付加される事になりました。
言い換えれば、
高層階ほど資産価値が高い事を国が認めた
という事になります。
しかし、
個人の価値観は人それぞれです。
資産価値が高い=あなたに合った物件
ではないのです。
大切なのは、
このブログの中で何度もお話をさせていただいていますが、
家を買う前に、
あなたとあなたの大切な人の優先順位を決める事です。
そのすり合わせこそが、
本当に自分たちに合った価値の高い家につながります。
●マンションの総会は何を決議する所?
マンションは集団生活です。
同じ建物の中で、
各自の専有部分はある程度自由に出来ますが、
共有部分に関しては、
必ず区分所有者の一定の同意がいります。
総会では重要度によって
・普通決議
・特別決議
の2つの決議が採決されます。
特別決議は最低でも議決権の4分の3以上の賛成が必要な、
マンションにとって重要な
・管理規定の変更等
・共用部分等の変更
・建物の立替
などが決議の一例になります。
特別決議以外は全て普通決議になります。
●マンションの総会の議決権は一人何票あるの?
議決権についてですが、
区分所有者は1戸につき1票の議決権を保有しています。
仮に同じマンション内で3戸所有している場合には、
議決権は3票になります。
この場合で、
もし2戸を賃貸に出している場合はどうなると思いますか?
実際に住んでいる借り主には議決権はありません。
区分所有者が3票持つことに変わりはないのです。
住んでいるかどうかではなく、
所有権が誰にあるかで議決権は決定されます。
これが分譲賃貸の怖い所でもあるのですが、
実際に住んでいる人の意見が総会で反映されるのではない、
と言えます。
共有部分で何か困ったことがあっても、
借りているだけでは、
総会に参加し意見を出すことも出来ないのです。
●最後に
これまで見てきた通り、
一言「マンション」と言っても様々ですし、
考える所は思った以上に多いのではないでしょうか?
購入までもハードルがいくつもありますが、
マンションを維持管理し続けるのはとても大変なことです。
特に規模が大きくなればなるほど、
区分所有者の意見を一致させるのが難しくなります。
こういった事は仲介業者や売主はほとんど教えてくれません。
マンション購入時にはこういった所にも目を向けてください。
あなたが心から
「この選択をして良かった」
と思える未来を迎えることを心から願っています。