家の引き渡し時の固定資産税は日割り計算!お得な時はいつ?

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こんにちは、桐生(きりゅう)です。

 

家を買う時の諸費用の中に、
「固定資産税」
があります。

 

これは
家の引き渡し日によって、
固定資産税は日割りで計算され、
買い主負担分を不動産仲介業者より請求されます。

 

 

ところで、
固定資産税ってよく聞くけど、
どんなものか知っていますか?

そして、
なぜ家を買った時に、
不動産仲介業者から請求されないといけないのでしょうか?

また、
よくある質問で、
家の引き渡し日はいつがお得ですか?
というものがあります。
これにもお答えします。

 

固定資産税は、
不動産を所有したら、
一生付き合わないといけないものなので、
最低限の考え方は覚えておきましょう!

 

 

 

●固定資産税ってそもそも何だ?

 

固定資産税とは

 

毎年1月1日に、
固定資産(土地、家屋、償却資産)を所有している人が、
その固定資産の価格を基に算定される税額を、
その固定資産の所在する市区町村に納める税金です。

 

毎年4~6月に納付書が送付されてきて、
4回に分けて納付します。
期日以前であれば、いっぺんに納付してしまっても構いません。

 

納付書の送付時期は市区町村によって違います。

 

 

また、
固定資産税額ですが、
自分で概算計算することが出来ます。

 

 

□土地
公開されている固定資産税路線価を使います。
固定資産税路線価は「地価マップ」で検索すると出てきます。

 

例えば、
200㎡以下の住宅用地は下記の式で概算できます。
路線価×面積(㎡)=評価額
評価額×6分の1=課税標準額(なぜ1/6にするのかは後述します)
課税標準額×税率(1.4%)=税額

 

 

□家屋
おおよそですが、
評価額は物件価格の6~7割程度になります。
正確には、
家を買った後に、
市区町村の固定資産担当者が訪問し、
評価をして決定されます。

 

単純に、
評価額×税率(1.4%)=税額
と計算されます。

 

 

市街化区域内に所在する土地及び家屋の場合、
上記に加えて、
「都市計画税(課税標準額・評価額×税率(0.3%)=税額)」も、
同時に課税されます。

 

ただし、新築など一部の住居には、
軽減措置が取られます。
下記が主なものです。

 

 

○小規模住宅用地(住宅用地で住宅1戸につき200㎡以下の部分)
→ 土地の課税標準×1/6

○一般住宅用地(小規模住宅用地以外の住宅用地)
→ 土地の課税標準×1/3

○新築住宅
→ 床面積120㎡分の家屋の税額の2分の1が軽減
ただし、
課税され始めた年から3年間、
3階建以上の耐火・準耐火建築物の場合は5年間。

 

固定資産税は、
市区町村に支払う「地方税」なので、
それぞれの市区町村によって若干税率が違っていたり、
特例があったりするので、
お住まい(予定)の市区町村に問い合わせをしてみると良いです。

 

 

これは家を買った翌年の話になるのですが、
例えば、
私の場合だと、

 

納付書 → 5月中旬に到着
1回目納付期限 → 5月31日 (29,400円)
2回目納付期限 → 7月31日 (28,000円)
3回目納付期限 → 12月28日 (28,000円)
4回目納付期限 → 2月28日 (28,000円)

 

となっています。

 

どこも同じような感じだと思います。
納付書の到着から第1回目の納付までかなり短いので、
事前にある程度予測をしてお金を用意しておく必要がありました。

 

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●引き渡し日によって日割り計算される

 

先程の説明の中で、

不動産を1月1日時点で所有していると課税される

とありました。

 

その税金はその年の1月1日から12月31日までの分となります。

 

つまり、
家を買った年の固定資産税は、
その不動産の1月1日現在の所有者である、
売り主に納付義務があります。

 

しかし、
不動産をその年の途中で手放してしまうので、
引き渡し日から12月31日までの分の固定資産税を、
売り主が負担する必要はありません。
買い主の負担となるのです。

 

 

ところが実際問題として、
納付義務と納付書は売主側にあります。
納付自体は立替という形で売り主が行います。

なので、
売り主から買い主に引き渡し日以降の
固定資産税を日割りで計算し、
請求するのです。

 

 

ここで言う「日割り」は
一年を365日として、1日単位で計算をします。
引き渡し日の前日までが売り主の負担、
引き渡し日からは買い主の負担、
となります。

また、
家を買う際の諸費用の見積もりをもらった時に、
固定資産税の高さにびっくりされる事があると思います。

 

日割りで計算されているにも関わらず、
十数万円以上も請求されるのですから、
これを毎年払っていかないといけないのか!
と思われる方もいると思います。

 

でも大丈夫です。
引き渡し時に請求されるのは、
土地の分の固定資産税のみですが、
実際に居住した後は、
先程説明した軽減措置が取られるので、
税額が1/6~1/3程になります。

 

 

 

●引き渡しは年内と年明けどっちがお得?

 

引渡し時期が年末年始近辺だと

「引き渡しって年内の方がお得?年明けがお得?」

という質問がよく出てきます。

 

これは、
建築中の土地はだれも居住していないので、
「土地の課税標準×1/6」
の軽減措置が適用されないためです。

 

年内の引き渡しと年明けの引き渡しで
固定資産税がどう変わるのかを見てみましょう。

 

条件:
土地の課税標準額2,000万円
建物の課税標準額1,500万円
土地面積200㎡以下
建物の総床面積120㎡以下
2017年~2019年の3年間の固定資産税のみを考える

 

 

○2017年7月1日に引き渡しの場合
2017年
土地:2,000万円×1.4% =280,000円
建物:1月1日時点で未完成の為課税対象外
売り主負担 280,000円×181/365 = 138,849円
買い主負担 280,000円×184/365 = 141,151円

2018年
土地:2,000万円×1/6×1.4% =  46,600円(100円未満切り捨て)
建物:1,500万円×1.4%×1/2 = 105,000円

2019年
土地:2,000万円×1/6×1.4% =  46,600円(100円未満切り捨て)
建物:1,500万円×1.4%×1/2 = 105,000円

 

3年間の合計は444,351円となります。

 

 

○2017年12月12日に引き渡しの場合
2017年
土地:2,000万円×1.4% =280,000円
建物:1月1日時点で未完成の為課税対象外
売り主負担 280,000円×345/365 = 264,658円
買い主負担 280,000円× 20/365 =  15,342円

2018年
土地:2,000万円×1/6×1.4% =  46,600円(100円未満切り捨て)
建物:1,500万円×1.4%×1/2 = 105,000円

2019年
土地:2,000万円×1/6×1.4% =  46,600円(100円未満切り捨て)
建物:1,500万円×1.4%×1/2 = 105,000円

 

3年間の合計は318,542円となります。

 

 

○2018年1月16日に引き渡しの場合
2017年
土地:2,000万円×1.4% =280,000円
建物:1月1日時点で未完成の為課税対象外
買い主負担はなし

2018年
土地:2,000万円×1.4% =280,000円
建物:1月1日時点で未完成の為課税対象外
売り主負担 280,000円× 15/365 =  11,509円
買い主負担 280,000円×350/365 = 268,493円

2019年
土地:2,000万円×1/6×1.4% =  46,600円(100円未満切り捨て)
建物:1,500万円×1.4%×1/2 = 105,000円

 

3年間の合計は420,093円となります。

 

 

このようになり、

固定資産税がお得になるのは、

年末に入居>年明けに入居>年の途中に入居

という結果になりました。

 

入居が年をまたぐと建物分の固定資産税は課税されませんが、
土地の軽減措置の「評価額を1/6にする」が使えないので、
固定資産税が高くなります。

 

 

この結果は、
土地や建物の評価額によってかなり変動するので、
注意が必要です。
土地の割合の多い戸建の場合は、
ほぼ同じような結果になるでしょうし、
土地の割合の少ないマンションの場合は、
違う結果になると思われます。

 

また、
今回は『固定資産税のみ』で計算をしましたが、
実際には、
・住宅ローン控除
・現在住んでいる所の家賃
・引越し費用
など
検討する項目が多いので、
また別の記事でご説明します。

 

 

 

●最後に

 

冒頭でもお伝えしましたが、

 

固定資産税は、
不動産を所有する限り一生支払いが発生するものです。

 

納付書の到着や、
納付のスケジュールは毎年大きくは変わらないので、
事前に備えておくことが必要です。

 

また、
どれ位備えれば良いかは、
前年と同じだけの金額を用意すれば大丈夫です。
固定資産税は減ることはあっても、
増えることは、リフォームや改築をしない限り、
めったにありません。

 

 

 

あなたが心から
「この選択をして良かった」
と思える未来を迎えることを心から願っています。