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こんにちは、桐生(きりゅう)です。
- 結婚し、家族が増え、そろそろ家を!
- 友人が家を買ったので自分も!
- 親や配偶者から勧められている
このように周囲の影響で、
家が欲しくなってきたと思われる方は多いと思います。
でも、
家を買うことについてどれ位知っていますか?
今のご自身の状況で
一般的にどんな物件を買う人が多いのかは気になりますよね。
それぞれの事情が違うので、
一概には言えませんが、
平均的なデータを見ることで、目安はつきます。
平成25年度と平成28年度の平均のデータをまとめ、
3年間でどれ位の変化があったのかを見て、
物件の種類毎にまとめてみました。
物件購入の参考にしていただければと思います。
平成25年度の市場調査結果
- 家族構成
- 平均年齢
- 平均年収
- 平均購入価格
- 住宅ローンの平均返済期間
- 住宅ローンの平均年間返済額
これらについて、
「平成25年度住宅市場動向調査報告書」を基に見ていきます。
家族構成
こちらは『居住人数』という項目で確認します。
○注文住宅 3.4人(構成比:2人20.5%、3人29.6%、4人30.7%)
○分譲戸建住宅 3.6人(構成比:2人14.7%、3人26.3%、4人42.7%)
○分譲マンション3.2人(構成比:2人23.9%、3人33.3%、4人29.8%)
○中古戸建住宅 3.5人(構成比:2人15.3%、3人30.2%、4人37.1%)
○中古マンション2.8人(構成比:2人29.0%、3人25.0%、4人24.6%)
このようになっています。
戸建の方が居住人数が多く、
マンションの方が居住人数が少ない傾向があります。
平均年齢
こちらは『世帯主の年齢』という項目で確認します。
○注文住宅 38.2歳(構成比:20歳代10.7%、30歳代55.0%、40歳代23.8%)
○分譲戸建住宅 38.1歳(構成比:20歳代 8.9%、30歳代56.2%、40歳代27.1%)
○分譲マンション38.0歳(構成比:20歳代10.9%、30歳代55.4%、40歳代24.3%)
○中古戸建住宅 41.2歳(構成比:20歳代 4.8%、30歳代42.9%、40歳代35.2%)
○中古マンション42.6歳(構成比:20歳代 6.3%、30歳代37.7%、40歳代35.0%)
このようになっています。
中古マンション以外は30歳代が最も多く、
続いて40歳代が多くなっています。
平均年収
こちらは『世帯年収』という項目で確認します。
○注文住宅(全国) 597万円(構成比:400~600万円40.2%、600~800万円21.9%)
○注文住宅(三大都市圏)610万円(構成比:400~600万円40.5%、600~800万円23.9%)
○分譲戸建住宅 627万円(構成比:400~600万円38.0%、600~800万円27.5%)
○分譲マンション 665万円(構成比:400~600万円34.7%、600~800万円28.2%)
○中古戸建住宅 561万円(構成比:400~600万円47.2%、600~800万円23.6%)
○中古マンション 576万円(構成比:400~600万円36.8%、600~800万円21.1%)
このようになっています。
戸建よりもマンションの方が平均年収が、
高い傾向にあることが分かります。
平均購入価格
こちらは『購入資金』という項目で確認します。
○注文住宅 3,948万円(自己資金比率28.3%)
○分譲戸建住宅 3,474万円(自己資金比率26.8%)
○分譲マンション 3,467万円(自己資金比率25.0%)
○中古戸建住宅 2,256万円(自己資金比率33.7%)
○中古マンション 2,112万円(自己資金比率42.4%)
このようになっています。
分譲戸建と分譲マンションで物件の価格は殆ど変わりません。
新築を購入する人よりも中古を購入する人の方が、
自己資金比率(頭金の割合)が高くなっているのが分かります。
住宅ローンの平均返済期間
こちらは『住宅ローンの返済期間』という項目で確認します。
○注文住宅(建物) 30.4年
○注文住宅(土地) 33.1年
○分譲戸建住宅 30.0年
○分譲マンション 29.3年
○中古戸建住宅 24.4年
○中古マンション 24.0年
このようになっています。
新築よりも中古の方が物件価格が安い分、
平均返済期間も短くなるようです。
住宅ローンの平均年間返済額
こちらは『住宅ローンの年間返済額』という項目で確認します。
○注文住宅 113.1万円(返済負担率20.5%)
○分譲戸建住宅 118.9万円(返済負担率19.8%)
○分譲マンション 121.7万円(返済負担率18.8%)
○中古戸建住宅 93.6万円(返済負担率17.7%)
○中古マンション 101.4万円(返済負担率18.4%)
このようになっています。
これも新築よりも中古の方が物件価格が安い分、
平均年間返済額も少なくなるようです。
平成28年度市場調査結果と3年間での変化
「平成28年度住宅市場動向調査報告書」を基に、
3年間での変化を見ていきます。
家族構成
こちらは『居住人数』という項目で確認します。
○注文住宅 3.4人(構成比:2人19.5%、3人28.9%、4人31.6%)
○分譲戸建住宅 3.7人(構成比:2人11.0%、3人28.2%、4人43.9%)
○分譲マンション 3.0人(構成比:2人26.7%、3人35.2%、4人26.7%)
○中古戸建住宅 3.7人(構成比:2人12.3%、3人25.5%、4人36.2%)
○中古マンション 3.0人(構成比:2人24.2%、3人25.8%、4人30.3%)
このようになっています。
戸建の方が居住人数が多く、
マンションの方が居住人数が少ない傾向は変わりません。
新築分譲マンション以外で「2人」「3人」での居住が減り、
「4人」の居住が増えています。
(中古戸建は「5人」が大きく増えていました)
平均年齢
こちらは『世帯主の年齢』という項目で確認します。
○注文住宅 39.4歳(構成比:20歳代13.6%、30歳代48.9%、40歳代23.5%)
○分譲戸建住宅 36.9歳(構成比:20歳代15.0%、30歳代56.6%、40歳代18.6%)
○分譲マンション39.4歳(構成比:20歳代12.6%、30歳代47.0%、40歳代26.8%)
○中古戸建住宅 41.1歳(構成比:20歳代 7.3%、30歳代40.3%、40歳代36.6%)
○中古マンション43.4歳(構成比:20歳代 8.5%、30歳代35.6%、40歳代31.4%)
このようになっています。
30歳代が構成比としては最も多い傾向は変わりませんが、
全体的な割合としては30歳代40歳代が減り、20歳代が増えています。
平均年齢自体が殆ど変わっていないので、
住宅購入の年齢の二極化が進んでいると思われます。
平均年収
こちらは『世帯年収』という項目で確認します。
○注文住宅(全国) 667万円(構成比:400~600万円34.6%、600~800万円22.7%)
○注文住宅(三大都市圏)660万円(構成比:400~600万円38.6%、600~800万円20.3%)
○分譲戸建住宅 621万円(構成比:400~600万円38.3%、600~800万円25.5%)
○分譲マンション 800万円(構成比:400~600万円19.7%、600~800万円28.4%)
○中古戸建住宅 602万円(構成比:400~600万円33.5%、600~800万円18.8%)
○中古マンション 620万円(構成比:400~600万円29.2%、600~800万円20.8%)
このようになっています。
戸建よりもマンションの方が平均年収が、
高い傾向がより強くなっています。
また、全体的に平均世帯年収が上がっています。
特に新築分譲マンションでの平均世帯年収の上昇が激しいです。
平均購入価格
こちらは『購入資金』という項目で確認します。
○注文住宅 4,246万円(自己資金比率26.9%)
○分譲戸建住宅 3,673万円(自己資金比率22.5%)
○分譲マンション 4,203万円(自己資金比率29.5%)
○中古戸建住宅 2,581万円(自己資金比率37.9%)
○中古マンション 2,523万円(自己資金比率41.5%)
このようになっています。
物件価格がそれぞれ2~700万円程上がっています。
特に新築マンションの高騰が目立ちます。
また、新築マンションは物件価格が高騰しているにも関わらず、
自己資金比率が上がっているのも特徴的です。
住宅ローンの平均返済期間
こちらは『住宅ローンの返済期間』という項目で確認します。
○注文住宅(建物) 31.1年
○注文住宅(土地) 32.0年
○分譲戸建住宅 31.2年
○分譲マンション 30.7年
○中古戸建住宅 26.1年
○中古マンション 26.8年
このようになっています。
新築よりも中古の方が物件価格が安い分、
平均返済期間も短い傾向は変わりませんが、
全体的に平均返済期間が伸びています。
金利が安くなった事を受けて、
より長期で住宅ローンを組む人が増えた事が原因だと思います。
住宅ローンの平均年間返済額
こちらは『住宅ローンの年間返済額』という項目で確認します。
○注文住宅 142.0万円(返済負担率22.7%)
○分譲戸建住宅 116.3万円(返済負担率19.2%)
○分譲マンション 137.3万円(返済負担率18.0%)
○中古戸建住宅 94.9万円(返済負担率18.9%)
○中古マンション 98.9万円(返済負担率15.7%)
このようになっています。
これも新築よりも中古の方が物件価格が安い分、
平均年間返済額も少なくなる傾向がより強くなっています。
また、注文住宅と新築分譲マンションでの、
平均返済額が非常に多くなっています。
データで見る物件別の傾向
これまで見てきたデータを、
物件の種類別にまとめてみて、
私の感じた所を記しました。
○注文住宅
- 3,4人での入居が全体の6割を占める。
- 20歳代の購入者割合が増えている。
- 全国的には世帯年収が600万円未満の世帯が減少傾向にある。
- 物件価格が最も高い。
- 住宅ローンの借入額の増加に伴い返済額も増加傾向にある。
分譲戸建住宅
- 4人で入居する人の割合が最も多い。
- 30歳代での購入者割合が過半数を占める。
- 世帯年収は400~800万円未満が過半数になっている。
- 物件価格は若干の増加傾向にある。
- 住宅ローンの借入額は新築の中では最も少ない。
分譲マンション
- 3人で入居の割合が一番多いが、2人または4人での入居がほぼ同じ割合。
- 30歳代40歳代での購入者割合が7割を超える。
- 世帯年収は800万円未満の割合が減少傾向にある。
- 物件価格の高騰が顕著。
- 自己資金比率が高く、物件価格に対する住宅ローン借入額は少ない。
中古戸建住宅
- 4人以上での入居が過半数。
- 40歳代での購入者割合が最も多い。
- 世帯年収が600万円未満の世帯が約半数。
- 物件価格は若干の増加傾向にある。
- 住宅ローンの借入額が少なく、返済期間も短い。
中古マンション
- 1人で入居する人が1割前後いる。
- 50歳代以上の購入者割合が3割を超えている。
- 世帯年収が600万円未満の世帯が約半数。
- 物件価格は増加傾向にある。
- 住宅ローンの借入額が少なく、返済期間も短い。
私もそうでしたが、
家族が4人になるとマンションでは手狭感が出てくるので、
戸建を選択する人の割合が増えるように感じます。
また、
新築物件よりも中古物件の方が、
購入者層の年代が高い結果が出ています。
特に中古マンションは、
子供が巣立ち、
夫婦で終の棲家として購入される方が多い印象です。
管理費等の出費はありますが、
家のメンテナンスの手間や利便性を考えると納得できます。
最後に
わずか3年間でも、
不動産市場動向は変わっています。
特に、
物件価格は上昇傾向にあり、
今後もこの傾向は続くと思います。
それに伴い、
物件を買う人の高年齢化も見て取れます。
しかし、
平均はあくまでも平均であり、
住む地域も違えば、
仕事も、年齢も、欲しい家も違います。
今回見てきたデータを、
ご自身の住宅購入の参考にしていただければと思います。
あなたが心から
「この選択をして良かった」
と思える未来を迎えることを心から願っています。